2050年までに誰もがいつでも空を飛べるようになります
2018/09/10
こんにちは!プロフェッサーKです。
アンでWebの技術面やトレンドについての調査・分析業務を担当しています。
皆さんはTEDをご存知ですか?YouTubeで動画がたくさん公開され、テレビで紹介されたこともあるので、知っている方は多いかもしれません。
出典:Wikipedia
起業家や研究者がひとりで登壇し、ステージ上から観客に向かって自分のアイディアをスピーチするイベントです。
新しいテクノロジーやビジネスの話、ソーシャルビジネスや社会貢献の話、教育や人道的な話、全くの日常の話など、スピーカーが自分の中にある独自のアイディアや考えを観客に伝えます。
選抜基準をクリアした優秀なスピーカーたちが、伝え方を工夫してユニークな手法で説明する様子はとても面白くて勉強になります。
テーマは多岐にわたり、制約がないので、自由な発想や考えによって自分の脳ミソが活性化されるのも楽しいです。
アップル創業者の故スティーブ・ジョブズが新しいiPhoneの商品発表をしていたあのシーンを想像してもらえれば近いです。
私はたまにYouTubeでTEDを観ます。そして、感動します。感動するのはその人の情熱と行動力に対してです。世界中でいろんな人が自分の夢や信念に基づいて新しいチャレンジをしていること、その人たちによって世界が変わっていくということ。大きな刺激を受けます。
今日皆さんにご紹介したいのは、2020年の東京オリンピックの開会式で世界を驚かすようなことをして、2050年までに夢のようなことを実現しようと企てている日本の若者たちのことです。
目次
2020年東京五輪の開会式で「空飛ぶクルマ」が聖火を灯す
今年(2018年)の10月に私の友人が「TED×OsakaU」(TEDライセンスの下に開催される大阪でのTEDイベント)でスピーチすることになり、私も観客として応援に行きます。ぜひとも、のびのびと目いっぱい自分のアイディアを披露してほしいと思っています。
その関連で何気なくYouTubeでTEDを観ていて、ふと、数日前にテレビで紹介されていた「空飛ぶクルマ」のことを思い出しました。
動画上がってるかな?とYouTubeで検索してみると、ありました!
2012年に発足したCARTIVATOR(愛知県豊田市)という団体が「空飛ぶクルマ」の開発をおこなっています。
彼らは、毎週末に業務外で約30名のメンバーが「空飛ぶクルマ」の開発をおこなっている有志団体です。
「2050年までに誰もがいつでも空を飛べる時代を創る」ことを目指し、第一目標として2020年東京オリンピックの開会式で空飛ぶクルマが聖火台に火を灯すことを掲げています。
CARTIVATORの発起人であり、共同代表である中村翼さんがTEDに登場しています。
「空飛ぶクルマ ― 限界を突破する2つの方法」
2050年までに誰もが空を飛べるようになるマイルストーン
CARTIVATORのWebサイトには「MAILESTONES(マイルストーン)」というページがあり、いつ何を達成するか書かれています。
具体的なマイルストーンを設定し、公開することで夢の実現の確度を上げるということでしょう。
何より、Webサイトで公開する覚悟に、成功への強い想いを感じます。
CARTIVATORのマイルストーン
(出展:CARTIVATOR Web)
2018年9月 無人機飛行試験(予定)
2019年5月 有人機飛行試験(予定)
2020年7月 東京オリンピック開会式にて聖火点灯デモ(独自目標)
2025年xx月 一般販売開始(予定)
2030年xx月 先進国向けモデル量産開始(予定)
2040年xx月 新興国向けモデル量産開始(予定)
2050年xx月 誰もがいつでもどこでも飛べる時代に
※本日(2018年8月14日)以降のマイルストーンのみご紹介しています。
マイルストーンによると、2018年9月(この記事の投稿日の翌月)に無人機の飛行試験をおこない、2019年5月には有人飛行試験がおこなわれます。思い切ったチャレンジを期待しています。
1984年ロサンゼルスオリンピックの「ロケットマン」を超える衝撃を
1984年ロサンゼルスオリンピックの開会式に現れた「ロケットマン」には度肝を抜かれました。
突如、ジェット推進装置を着用したロケットマンがスタジアムに現れ、空中を飛行して着地しました。
わずか15秒程度、まっすぐ飛んだだけですが、30年以上も前ですから世界中がビックリしました。
いつの時代も新しいチャレンジが世界を変えていくのだと思います。
2020年の東京オリンピックでは「空飛ぶクルマ」がどんなチャレンジを見せてくれるのか、ロケットマンを超える衝撃を私たちに与えてくれることを期待して応援したいです。
「Rocket Man at LA Olympic 1984」
限界を突破する2つの方法
中村翼さんのTEDのテーマは「空飛ぶクルマ ― 限界を突破する2つの方法」 です。
空飛ぶクルマの開発を通して、人が限界を突破するために何が必要かを伝えようとしています。
スピーチの中で2つの方法が紹介されています。
【1】ワクワクする気持ちに正直に飛び込んでみる
【2】やり続けながら仲間を募る
これが限界を突破する方法であり、「自分が思っているよりもっと遠くまで飛んで行くことができるようになるかもしれません。」と結んでいます。
まさに、中村翼さんがたった一人で始め、今や総勢100名の有志団体となったCARTIVATORのこれまでの歩みそのものでしょう。
今は、自分のアイディアや想いをネットで公開し、共感する仲間を集めやすくなっています。優れたアイディアであれば、協力したいという企業ともコンタクトを取れる時代です。
しかしながら、全ての原動力は「ワクワクする気持ち」だというメッセージを感じます。
2020年の東京オリンピック開会式、そして2050年の壮大な目標に向けて彼らのチャレンジが成功することを心から願って、注目していきたいと思います。
そして、自分自身がいつもチャレンジ精神を持って新しいことに挑んで生きていくことを忘れてはならないと痛感しました。
伝説のスピーチ
記事を書いていたら、スティーブ・ジョブズの「伝説のスピーチ」を思い出しましたので、それを紹介して終わります。
「Mac」と「iPhone」で世界を変え、大きな役割を終えてこの世を去ったスティーブ・ジョブズ(1955-2011)が2005年にアメリカのスタンフォード大学の卒業式でおこなったスピーチは今での多くの人の心に刺さる素晴らしい内容です。
あのスティーブ・ジョブズが、自分の出自やガンを宣告され死を意識した話など、一人の人間として心の内を切々と語っています。
最後の「Stay hungry, stay foolish」という言葉は有名です。
私も久しぶりに観て、今日一日を大切に生きてチャレンジしようと思いました。
「スティーブ・ジョブス 伝説の卒業式スピーチ(日本語字幕)」
↓こちらは日本語吹き替え版
「スティーブ・ジョブズ 卒業講演 日本語読み起こし」